■連載3．FAMOUS DOORレーベル
1941年〜1947年までKEYNOTEレーベルでプロデューサーとして腕をふるったハリー・リム(Harry Lim)は、1972年にFAMOUS DOORレーベルを設立。
KEYNOTE時代の制作方針を続けるとともに、嘗てKEYNOTEに吹き込んだレッド・ノーヴォ、ジョージ・バーンズ、ミルトン・ヒントンたちのセッションも録音しカタログに加え、新人のカル・コリンズ(ｇ)、スコット・ハミルトン(ts)、フィル・ウィルソン(tb)などにチャンスを与え、更にニューヨーク主流派たちにも目を向け、なかでもビル・ワトラス(tb)、ダニー・スタイルズ(tp)、ブッチ・マイルス(ds)の注目に値する作品を世に送り出した。
1980年代末、ハリー・リムの健康状態は思わしくなく、レコーディング活動不活発に。
カタログ総数は50枚を超えたが、1990年7月、71歳でこの世を去ると共に、レーベル活動も終止符を打った。